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どこにも依りかからず、しなやかに立つ芸術家。家 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 『1日3時間しか働かない国』増刷記念 著者シルヴァーノ・アゴスティ独占インタビュー こぼれ話 |
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| シルヴァーノ・アゴスティさんのお宅にお邪魔してインタビューをした際、『1日3時間しか働かない国』 ハムエッグ大輔(以下、ハムエッグ):では、今日はインタビュー本当にありがとうございました…。 アゴスティ:ああ、ちょっと待って。この本をきみにあげるよ(画像下、『ただ忘れること<訳は筆者>』、Il semplice oblio、2003年、リンマージネ)。 ハムエッグ:なるほど: アゴスティ:ああ、じゃあ中表紙にサインするから、ちょっときみのよく目をみせて…。(アゴスティさん、本の中に何か書き込む) X Dai perché lasci pulsare i desideri e riposare la razionalità (ダイへ 感情を脈打たせるために、理性を休ませるんだ) アゴスティ:意味はわかるかい? プルサーレ(pulsare)っていうのは、こう例えば心臓がどくどくってなることだよ。 ハムエッグ:(苦笑いしながら)ありがとうございます…。 アゴスティ:ところで、きみ。ぼくに対して敬語を使う(dare del Lei)のやめなよ。 ハムエッグ:え、ああそうですか? わかりました…。そういえば、アポをとるために初めてアゴスティさんに電話したときも、「あなたはシルヴァーノ・アゴスティさんですか?(Lei è Silvano Agosti?)」って聞いたら、「彼女のことは知らないけど、ぼくはシルヴァーノ・アゴスティだよ(Non so di lei, ma io sono Silvano Agosti.)」って答えましたもんね(イタリア語では、「彼女」と「あなた」を共に“レイ<lei>”と言う)。 ――というわけでその後、ハムエッグはアゴスティさんに対し敬語を使わなくなったが、日本語の文面では便宜上敬語にさせていただきます。日本語の敬語、ため口とイタリアのそれらは、感覚的に違ったものなので。 アゴスティ:ああ、そうだったね。誰もぼくに敬称なんて使ってほしくないんだよ。どんな人とでも仲良くしたいしね。一度こんなことがあった。ぼくはこのすぐ近くで映画館を経営してるんだけど、月曜日は、ぼく自身が受付でお客さんの応対をしている。ある日の月曜日、ひとりの青年が中に入ってきてぼくにこう言ったんだ。「おれ、アゴスティの友達だからさ、ただで中に入れてよ」。ぼくが落ち着き払って「ああ、それは中に入れなければいけないね。ところでアゴスティとはもう知り合って長いの?」って言うと。上映室に入りながら、その子は「そりゃもちろん! 頼むぜ、よろしく言っといてくれよな」って言って入っていったんだ。 ――アゴスティ、楽しそうに笑う。 ハムエッグ:あ、その話、知ってますよ。新しい小説でも書いてましたよね。 ――『1日に3時間〜』に次ぐ、シルヴァーノ・アゴスティの新作『眼に見えないものたちのダンス(訳は筆者)』(Il ballo degli invisibili、2007年、リンマージネ、画像右)。92編の短い話で構成されたこの本は、そのすべてから、それぞれ続きが生まれ出てきそうな、言わば92編の物語の冒頭部分を収録した作品になっています。映画館の話以外にも、この作品に書かれている話が、アゴスティさんの口から次々と出てきたのでした。アゴスティ:ああ、読んでくれたんだね。 ハムエッグ:はい、やっぱり「1日3時間〜」に通じるものがありますね。 アゴスティ:そうだね、物語の多くは「ペルケ?」っていう気持ちから生まれていることは確かだよ(「ペルケ」は“perché”と表記し、「どうして?」、「なぜ?」の意味)。例えば、1日3時間以上働いたら、「ペルケ?」って思わなくちゃいけない。「ペルケ?」、おれは3時間以上働いているんだ? 家に帰って子供たちとおしゃべりしなくちゃ。かわいそうに、「ペルケ?」、子供たちはおれと一緒にいれなくて、学校に行かなくちゃいけないんだ。ペルケ? ペルケ? ペルケ?…。日本語で“Perché no?”って何て言うの?」 ハムエッグ:「なんでだめなの?」ですかね。 アゴスティ:おー、「ナンデ」! そうか。ぼくは将来『Perché no?』っていう本を書くことにするよ。そしてその本を日本のみんなと日本の偉い人たちに捧げるよ。『ナンデ?』って。きっとみんなぼくのメッセージがわかってくれると思うけど…。 いかがだったでしょうか。いつか実際にアゴスティさんが日本を訪れて、読者のみなさんと直接対話する、そんな機会があればとドーナッツ・クラブは考えております。 ▲このページのトップへ戻る |
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